奈良県保険医協会

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奈良市長選挙に向け、“奈良市政における地域医療に関する政見アンケート”をおこないました

奈良市長選挙に向け、“奈良市政における地域医療に関する政見アンケート”をおこないました

【お断り】この記事は2017年6月30日に掲載し、同日と7月7日に一部修正したものです。

 奈良市長選挙が目前に迫ってまいりました。奈良県保険医協会では、来る奈良市長選挙において立候補を予定する方に、地域医療の政策や政見を問うアンケートを行いました。趣旨と結果をお知らせします。

1.趣旨

 国は数年にわたる社会保障改革のなかで、総じてその支出抑制の流れで国民、患者・利用者の負担を増やし、給付を抑制する制度改革を繰り返しています。また、団塊世代が後期高齢者となる2025年にむけ、増大する需要を勘案して地域での医療や介護の体制を整えるため「地域包括ケア」を掲げ、都道府県には地域医療構想の策定と実施を求めています。国の制度のあり方に対しては当会会内でも種々の意見を出し合い、政府や関係方面へ要望などを行っているところです。
 同時に、住民により近い地方自治体の対応が、社会保障としての地域医療、介護等の実際の運用にも深くかかわっています。
 そこで今般、奈良市長選挙にあたり、立候補予定各位の考えを聞き、当会およびその会員の参考とします。これら課題が当面する選挙で各陣営によって積極的に論じられることを願っています。このたびのアンケートがその一助となることも念じて実施しました。

(参考)
 当会ではこのようなアンケートを国政選挙では奈良県選挙区にて、また奈良県知事選挙にても実施してきました。
 しかし、これまで県下の市町村長選挙ではこうした取り組みはしておりませんでしたが、県都・奈良市の市政のありようは県下最大都市の奈良市のみならず、奈良県下の他市町村にも影響するものと考えて、初めて実施することにしました。
 私たちは社会保障の一環としての医療保険制度の充実が、地域住民の暮らしにとって不可欠の重要課題だと考えています。近年、医療や介護などの制度運営が都道府県による計画によって左右される仕組みとなり、より現場に近い地域ごとでの対応が、なおいっそう求められるようになってきました。
 このようなことが、今回の取り組みの背景にあります。

2.実施要項

 6月19日時点で当会が知り得た、当面する奈良市長選挙に立候補予定を表明されている方4人を対象として実施しました。アンケートを6月19日に郵便で発送し、協力を依頼しました。

  1. 質問項目: 下記に掲載のとおり。{賛成・反対・その他}の選択回答と自由記述回答があります。
  2. 回答方法: 選択回答は質問用紙の回答欄に直接記入し、郵送、ファクシミリ、eメールなどで返送を求めました。
  3. 回答期限: 6月30日(金)正午
  4. 結果の取り扱い: 当会ホームページに掲載するものとしました。

質問項目
 回答は、選択肢を選ぶものと記述するものがあります。
 選択回答は、{賛成/反対/その他}のあてはまるもの一つだけに○をします。補足がある場合は自由記述回答でお願いしました。

〈選択回答の質問〉
《1.子どもの医療費助成などの福祉医療制度について》
【質問1】子どもの医療費助成などの福祉医療制度は現在、医療機関の窓口で、助成分を含めて一旦支払いをしたうえで後日に所定の口座へ助成金が振り込まれる「償還払い」です。使い勝手をよくするためには助成分はそもそも支払いを不要とすべき(=現物給付とすべき)と考えますが、いかがですか。
 {賛成・反対・その他}

【質問2】医療費助成には一部負担があります。1医療機関につき月500円(通院と2週間未満の入院の場合。それより長い入院では1000円)の負担です。一部負担はなくすべきと考えますが、いかがですか。
 {賛成・反対・その他}

【質問3】現在、子どもの医療費助成の対象は中学生までです。他の自治体では高校生までを対象としているところもあります。受診しやすい環境を整えることでの重症化予防と子育て支援の観点から、高校生までの対象拡大が望ましいと考えますが、いかがですか。
 {賛成・反対・その他}

《2.国民健康保険について》
【質問4】国民健康保険は、我が国のすぐれた「国民皆保険制度」を支える重要な社会保障制度の一環です。しかし、近年、保険原理が強められ、過酷な保険料負担が強いられています。一つの地方自治体だけで解決できない課題ですが、住民の健康を守るために、制度の趣旨に立ち返り、重い保険料負担をできる限り軽減する努力も必要と考えます。法改定により広域化が決まっており、自由度は狭まるでしょうが、各市町村の努力で、重すぎる保険料負担の軽減に尽力することが切に望まれると考えますが、いかがですか。
 {賛成・反対・その他}

〈記述回答の質問〉
《3.地域包括ケアシステムについて》
【質問5】 国は団塊世代が後期高齢者となる2025年に向けて、医療・介護等の需要が全国で大幅に高まり、特に地域での医療や介護の受け皿を急速に整備することが必要としており、特に「地域包括ケアシステム」と称して、在宅医療等、従来の病院だけでなく幅広い施設での受け皿づくりと、地域での関係機関・職種等の連携等を含めた体制づくりを求めています。その際には最も住民に近い市町村の役割にも強い期待が向けられています。この課題について、どのようにお考えですか。
(2000字程度までをめどに自由に記述ください。なお、字数は超過しても差し支えありません)

【質問6】上記1~4までの質問に関連して補足のご意見がありましたら、お考えをお聞かせください。
(自由に記述ください。特に字数は指定しません)

3.結果

 下記のとおりでした。(リンクを参照ください。いずれもPDFファイルの形式で掲載しています)
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質問1~4(選択回答)の結果
▽質問5(記述回答)の結果
(氏名50音順に掲載)
 朝広佳子氏…(こちら
 ※朝広氏の回答は期限後(6月30日の午後)に受領したので、遅れての掲載となりました。
 井上良子氏…(こちら
 ※井上氏の質問5に対する回答は期限後(7月7日)に受領したので、遅れての掲載となりました。
 仲川げん氏…(こちら
 山下まこと氏…(こちら
▽質問6(記述回答)の結果
(氏名50音順に掲載)
 朝広佳子氏…回答がありませんでした。
 井上良子氏…回答がありませんでした。
 仲川げん氏…(こちら
 山下まこと氏…(こちら

※ 当会は、来る奈良市長選挙において、いずれの立候補(予定)者および政党・政派も、団体としては推薦、支持、支援しません。これは従来からの立場です。本アンケートの依頼にあたっても明示しました。

 選挙間近の多忙なところ、ご協力いただいた関係者に、改めて厚く御礼を申し上げます。

※所定の期限を迎えた6月30日の午後に記事を掲載した後、同日に回答が届けられた分について、後から追加して同日中に掲載しました。(6月30日、15:40記)
※その後、遅れて届けられた回答について、さらに追加して掲載しました。(7月7日、19:00記)

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