奈良県保険医協会

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第44回衆議院総選挙に向けた医療、社会保障等についての政見アンケート

【お断り】この記事は2005年8月26日時点のものです。

 このほど衆議院が解散されたことを受けて、奈良県保険医協会では急きょ、総選挙立候補予定者へ医療改革問題などに対する政見を問うアンケートを行いました。趣旨と結果についてお知らせします。

1.趣旨

 近年、“医療制度改革”を含む社会保障改革など、構造改革路線のもとでの諸制度の変更により、患者さんの医療費負担や国民の保険料負担は重くなり、介護保険等の諸制度においてもこうした流れのなかにあります。そしてこれらの問題は、ひきつづき、今後の国政の重要課題として、政府の改革計画のなかに上ってくる見通しです。当会会内でも、現在の医療や福祉、社会保障のあり方に種々の意見を出し合い、政府や関係方面へ要望などを行っているところです。
 そこで、今後の医療・社会保障などの行く末に大きな影響を及ぼす地元政治家の考えを、総選挙を前にしたこの機会に聞き、当会およびその会員の参考としたいと考えました。
 当会では、たくさんの政治課題のなかでも、これらの問題はたいへん重要な課題の一つだと考えています。当面する選挙においても、それが、各陣営によって積極的に論じられるところとなることを願っています。このたびのアンケートは、その一助となることも念じて企画しました。

2.実施要項

 このアンケートは、総選挙公示前に結果発表を実施するため、原則として8月12日時点で当会が知り得た、当面する総選挙の奈良県選挙区に立候補予定を表明されている方々へ、郵送することで実施しました。
  1. 対象者: 当面する総選挙の奈良県選挙区に立候補予定を表明されている方々。原則として8月12日時点で当会が知り得た方を対象としました。これ以降、回答期限までに立候補予定を表明した方にも可能な限りで協力を呼びかけるものとしました。
  2. 質問項目: 下記に掲載のとおりです。すべて{賛成・反対・その他}の選択回答としました。
  3. 回答方法: 質問用紙の回答欄に直接記入し、返信用封筒による郵送、またはファクシミリ、eメールなどで返送を求めました。
  4. 回答期限: 8月20日(土)正午に必着としました。
  5. 結果の取り扱い: 総選挙公示前に奈良保険医新聞に掲載し、同時に当会ホームページにも掲載するものとし、公平を期すために、回答が期限に間に合わない場合や協力されない場合は、当方のわかる範囲で理由を添えてその旨を掲載すること、掲載紙は県内の主要報道各社にも情報提供するものとし、依頼状にも明記しました。
質問項目
 ご回答は、選択肢を選ぶもののみです。あてはまるもの一つだけに○をしてください。賛否をお尋ねしていますが、「やむを得ない」など消極的な賛成や反対であっても、賛否が明確な場合は「賛成」「反対」のいずれかを選択ください。

《1.患者さんの医療費負担の軽減について》
【質問1】近年、患者さんの医療費負担は引き上げが繰り返されました。小泉内閣になって以降の高齢者負担の引き上げと、健保・退職者の3割負担への引き上げは元に戻して、健保・国保ともに8割給付にすべきであるという考えがあります。このことについてどうお考えですか。
【質問2】先の国会では介護保険法の改定により施設入所者の食費や居住費について全額利用者の負担とすることが決められました。今度は長期入院の場合、食費や居住費の患者負担を増やすべきであるという考えがあります。このことについてどうお考えですか。

《2.今後の医療保険制度の改革・再編などについて》
【質問3】昨年12月に厚生労働大臣と規制改革担当大臣が「いわゆる混合診療について」の合意をなし、首相も了承しました。これにもとづき健康保険の特定療養費制度の拡大や、混合診療解禁への具体化が議論されています。保険給付範囲の縮小を図る特定療養費の拡大、混合診療解禁について、どうお考えですか。
【質問4】病院・診療所など医業(歯科医業を含む)の経営に、株式会社などの営利企業が参入することを可能にすべきであるという意見があります。このことについてどうお考えですか。
【質問5】医療保険制度の改革の一環として、国民健康保険(市町村単位)と政府管掌健康保険(中小事業所向け全国単一)を、都道府県単位に再編して、保険料や医療給付の内容、診療報酬を地域ごとに設定できる制度に改めようとする考えがあります。このことについてどうお考えですか。

《3.社会保障関係費(予算)編成について》
【質問6】2006年度政府予算案の編成にむけて、2005年度と同様に、社会保障関係費に見込まれる自然増分のうち2200億円を削減・圧縮する考えが示されています。このことについてどうお考えですか。

《4.憲法について》
【質問7】いま、憲法改定をめぐるさまざまな意見が見られます。憲法9条を何らかの形で改定することについて、どうお考えですか。

3.結果

 下記のとおりでした。
第1区第2区第3区第4区

※選挙区別の氏名50音順で掲載しました。

※政党名は、8月25日時点で明らかとなった情報をもとに編集部の判断で掲載しました。

※第1区の鍵田忠兵衛氏の事務所からはファクスにて、「各種のアンケート調査を数多くいただいておりますが、不適切と判断できるものについては、この際個別に回答しないことを党で申し合わせておりますのでご了承下さいますよう」との返答がありました。

※第2区の高市早苗氏の事務所からは電話で、多忙を極めておりアンケートに回答する時間がとれない旨の返答がありました。

※第2区の中村哲治氏の回答には、選択回答の一つにコメントが添えられていました。この部分は指定外の回答となるため、他との公平を期す観点から掲載していません。

※各立候補予定者から寄せられた回答の原文、所定事項以外の回答、および提供いただいた関連資料が当会事務局にあります。希望する当会会員にはこれらを開示することが可能です。

※今回のアンケートでは、政党を対象とはしませんでした。保団連が政党アンケートを実施し全国保険医新聞に掲載していますのでそちらをご覧ください。こちらにも掲載されています。

※当会は、第44回衆議院総選挙において、いずれの立候補(予定)者および政党・政派も、団体として推薦、支持、支援しません。これは従来からの立場です。本アンケートの依頼状にも明記しました。

 選挙間近の多忙なところ、ご協力いただいた関係者に、この場を借りて改めて厚く御礼を申し上げます。

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