奈良県保険医協会

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第56回定期総会を迎え、来年に臨むこと

 奈良県保険医協会は第56回定期総会を12月19日(日)に開催する。この1年の活動を振り返り、2022年度の協会活動への展望を述べてみたい。

2021年、こんなことがあった

 昨年からの新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックは年末から年初にかけ第3波、4月からゴールデンウィーク明けまで第4波、8月に第5波と猛威を振るい、11月末日時点の国内累計感染者数は170万人を超え、死亡者数は1万8千人に達している。
 ワクチンがある程度いきわたり、現在の感染状況は落ち着いているが、第3波からは病床逼迫により中等症であっても入院できない人や自宅療養中に病態が悪化し、搬送先が見つからず死亡してしまう事例などが首都圏や大阪など感染爆発地域を中心に相次いで起こった。医療従事者を対象とした3回目の接種も始まったが、新たな変異株も出現し、引き続き第6波に備えた医療体制整備やコロナ対策について考えていかなかればならない。

来年は参議院選挙

 菅首相が退陣し、新たに岸田文雄首相のもと、衆議院総選挙が10月31日投開票で行われた。結果は自公が堅調、維新が議席倍増で憲法改正に必要な3分の2を超える議席を獲得した。来年は4月に診療報酬改定、そして夏には参議院選挙が行われる見込みだ。医療者の声を政府に届け、医療、社会保障を切り捨てない、憲法9条や25条を基盤とした1人1人を大切にする国づくりを呼び掛けたい。

協会の活動

 昨年に引き続きコロナ禍の影響で、様々な行事をオンラインで行った。手探りではあるものの新たにZoomウェビナーを利用した市民講演会を成功させるなど、web参加を中心とした催しにも手ごたえこ感じることができた。また、天理飛行場をめぐるフィールドワークでは予想を超える参加があり、コロナ禍疲れの今だからこそ屋外を歩き、顔を合わせ交流できる企画に需要が高まっていることがわかった。来年も対面やweb形式などコロナの状況を見ながら柔軟に対応し、会員のニーズに合う活動を繰り広げていきたい。
 毎年好評のクイズはがきには今年も取り組んだほか、年末に向け、診療報酬改善を求める医師歯科医師署名も呼び掛けた。
 組織活動では未入会者訪問を電話での入会勧奨や資料送付に切り替え、入会の呼びかけを行っている。保険医年金はここ10数年では過去最高の申し込みとなるなど、営利を求めない保険医協会の共済制度が改めて見直されていると思われる。
 来年も会員の声を聞き、保険医協会にしかできない活動を行っていきたいと考えている。会員各位の忌憚ないご意見をお寄せいただいたい。

【奈良保険医新聞第471号(2021年12月15日発行)より】

主張

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