奈良県保険医協会

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市民公開講座「脱原発のメッセージ」三上元・湖西市市長講演会(10月27日)を開催しました

 奈良県保険医協会は10月27日、奈良反核医師の会との共催で市民公開講座を開催しました。講師には静岡県湖西市市長・三上元氏を招き「浜名湖西岸の湖西市長より、脱原発のメッセージ」と題して講演を聴きました。
 三上氏は、原発のコスト問題について、研究者が算出したコストに加えて、研究者にとっては不確定要素が大きく確たる算定は言いにくい部分も政治家としての判断から独自に算出した資料を作成しています。この資料をもとに「原発はコストが安いと言われるが、再処理コストや保管料、廃炉コスト、事故賠償保険料を合わせると火力発電コストの20倍になる。原子力発電が安いというのはウソだ」と指摘しました。また自身が原発に反対する理由として「想定ミス、操作ミスも含めて人間は必ずミスをする。そのミスが今回のような大事故を引き起こした。国防という観点からもテロや戦争で原発は一番に狙われる。自分の国に地雷を仕掛けて、自国民に甚大な被害を与えるようなものだ。さらに日本は地震大国であり津波大国である。津波対策として防波堤をつくるなど様々な対策をされているが、直下型地震が起きればそんな対策は意味がない。こんな危険な原発は日本には必要ない」などと述べました。
 三上氏は、東日本大震災と福島第一原発事故の発生以前より、浜松原発から60kmという湖西市の市長として「原発の地元」として独自にその問題点を考えてきたなかで、事故を目の当たりにして脱原発を市長として明確に主張することを決意した経緯なども紹介。現在、「脱原発をめざす首長会議」の世話人の一人で、「浜岡原発の廃炉を求める」訴訟の原告団に、自治体首長の立場から参加しています。
 参加者からは「このような方がどんどん民意を高めていくきっかけとなるのを実感した」「信念、熱意、行動力に感動しました。真の政治家だと思いました」などの感想が寄せられました。
 講演会には両会の会員ら医療関係者をはじめ、一般の方などおよそ30人が参加しました。

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