診療報酬の大幅引き上げを求め、首相らへ緊急のファクス要請
来年度の政府予算編成が大詰めを迎えるなか、当会では、来年2018年度の診療報酬改定に向けて、大幅な引き上げの実現を求める緊急の要請を、首相・財務相・厚生労働相へあて、それぞれファクスで送付し、改めて要請をしました。
財 務 大臣 麻生太郎 殿
厚生労働大臣 加藤勝信 殿
理事長 青山哲也
国民に安全・安心で、必要な医療を提供するため
診療報酬の大幅な引き上げの実現を
貴職には、日々、国政の重責を担い職務に精励されていますこと、敬意を表します。
私たち奈良県保険医協会は、おもに奈良県の保険医1080人あまりで構成し、保険診療を通じて患者・国民の命と健康を守るとともに、その根幹をなす国民皆保険制度を守り発展させるべく、また、保険医の生活と権利を擁護して諸活動を展開しています。
さて、2018年度の政府予算編成にあたり、2018年度実施の診療報酬改定は「本体0.55%引き上げ、ネットでは1%以上のマイナス」の見込みなどと報道されています。
しかし、11月8日に中医協に示された「第21回医療経済実態調査」では、2016年度の一般病院の損益率はマイナス4.2%と「過去3番目に悪い数値」となり、厳しい実態が明らかとなりました。また、一般診療所の損益率も悪化の傾向が続いています。
診療報酬は医療機関の収入であって医療従事者の人件費などを賄うとともに、患者さんが受ける医療の内容、水準を規定するものです。安全・安心の医療を提供するためには、必要な人件費や設備関係費を確保しうる技術料が不可欠です。医療従事者の専門的な技術やサービスを適切に評価した報酬とするためには診療報酬の大幅な引き上げこそが求められます。
私たちの要望は繰り返し、首相はじめ政府関係機関等へお届けしているところですが、改めて下記の事項を強く要望いたします。
一、 国民に、安全・安心の医療であって、必要とされる医療を提供するため、診療報酬の大幅引き上げを求めます。
※以下に参考として、県内の保険医から寄せられた声の一部を紹介します。- 高齢者が増え、国民の医療に対する期待が今まで以上に高まっています。医療従事者の負担が増えるばかりです(医師)
- 安心して生活できる日本にするために、医療提供する医療機関への配分を増やし、医師・看護師・医療従事者が満足して働ける環境をつくってください(医師)
- 良心的な医療をするためには、ある程度妥当な診療報酬が必要です。診療報酬を下げることは、医療の質を下げることにつながる恐れがあります(医師)
- 今のままでは、私立中小病院は経費倒れでどんどんつぶれていきます(医師)
- 超高齢化のため、医療・介護費用は増加するのが当然です(医師)
- 薬剤、その他の器材が値上がりしている中、引き上げがなくては医業は困難です(医師)
- スタッフの給与を引き上げるためには、診療報酬の引き上げをお願いします(医師)
- 経費の増加(人件費・材料費他)による経営の悪化が、同業者の話題になっています。せめてその分だけの引き上げが必要と思われます(歯科医師)
- 技工士さんとスタッフの待遇改善に診療報酬を引き上げをお願いします(歯科医師)
- 2017年9月17日読売新聞(歯科院内感染対策に壁)より、日本医業経営コンサルタント協会副会長の永山正人さんは「歯科の診療報酬は医科に比べて低く抑えられている。診療報酬に院内感染対策を強化する新たな加算が必要」と主張されています。このことについても診療報酬への考慮をお願いします(歯科医師)
(参考)
理事長声明:マイナス改定は容認できません/地域医療を立て直すために診療報酬・介護報酬の大幅な引き上げを求めます(2017年11月21日)
協会のとりくみ
- 2024年12月11日抗原検査キット、スーパーセールのご案内など(M&D保険医ネットワークより)
- 2022年12月28日中医協が「やむを得ない事情がある場合」の経過措置を答申~オンライン資格確認システム導入義務化問題
- 2022年12月2日ご参加ください―第57回定期総会・記念講演(ウェビナー、12月11日予定)
- 2022年11月22日第57回定期総会・記念講演のweb参加のお申し込み受付ページは準備中です
- 2022年8月24日コロナ抗原検査キットのご案内(M&D保険医ネットワークより)
- 2021年11月22日第56回定期総会・記念講演(12月19日予定)
- 2021年2月19日お知らせ:〈新型コロナウイルス感染症〉医療従事者のワクチン優先接種の希望登録を、奈良県が受付中
- 2021年2月10日お知らせ:国の令和2年度第3次補正予算による追加措置~令和2年度新型コロナウイルス感染症拡大防止・医療提供体制確保支援補助金
- 2020年12月21日お知らせ:診療報酬上の臨時的な取扱い~6歳未満の乳幼児の外来診療に加算、医科100点、歯科55点
- 2020年4月1日レセプト記載要領、疑義解釈その1、訂正通知など、発出されています
- 大阪府保険医協会(医科)・大阪府歯科保険医協会が診療報酬改定の解説動画をネット配信
- 2020年3月26日会員限定:「保団連・2020年 新点数検討会」動画(録画)のネット配信のご案内
- 2020年3月10日新型コロナウィルス感染症への対応に伴い、診療報酬改定の実施にあたり柔軟な対応を求める緊急要請を厚労相へ提出
- 2020年3月6日予定通り開催します:歯科保険診療・施設基準対応研修会(3月8日予定)
- 2019年11月5日近畿厚生局と管内保険医協会:個別指導等に関する要望とその回答について懇談(10月24日)
- 2019年10月2日近畿と福井の9保険医協会が近畿厚生局へ個別指導等に関する要望書を提出、同厚生局が文書で回答
- 2019年4月26日4.25保団連国会行動
- 2018年3月2日〈2018診療報酬改定〉新点数検討会を開催します【医科/歯科】
- 2017年12月15日診療報酬の大幅引き上げを求め、首相らへ緊急のファクス要請
- 2016年5月6日熊本地震:被災者の診療・窓口対応・診療報酬等の取り扱いについてのお知らせ
- 2016年2月9日近畿厚生局が個別指導等での「おもな指摘事項」を公開
- 2012年11月9日生活保護制度:患者さんや医療者の権利侵害になる「見直し」はしないで――政府へ要請書を送付/奈良県保険医協会
- 医業税制について、関係閣僚と政府税調委員へ要望書を提出/奈良県保険医協会
- 2012年6月8日消費税増税をやめ、医療にゼロ税率を――役員連名の要請書を提出:奈良県保険医協会
- 2011年11月22日社会保険診療報酬に係る事業税の非課税措置などの存続を求めてファクス要請~奈良県保険医協会
- 2011年11月18日国税通則法・修正(=改悪)案の廃案を求めてファクス要請~奈良県保険医協会
- 2011年2月18日保険医に一方的な疑いの目を向ける~協会けんぽ奈良支部が患者調査
- 2009年11月30日副財務相のマイナス改定発言に対抗、医療再生のため診療報酬はプラス改定を:地元民主党国会議員にも改めて要請
- 2009年10月19日レセプトオンライン請求義務化問題:厚労省が「義務化」維持で意見公募~パブリックコメントに意見提出を
- 2009年4月14日ようやく全体像が見えた、目からウロコ~レセオンライン請求義務化問題の研究会に85人/奈良県保険医協会
- 2009年4月10日レセプトオンライン請求義務化撤回【大阪訴訟】原告団へのご参加とご協力をお願いします
- 2008年12月19日レセプトオンライン請求義務化撤回訴訟、原告団募集のお知らせ
- 2008年5月29日「後期高齢者診療料の届出、算定は慎重に」―会員へ呼びかけ/奈良県保険医協会
- 2008年4月10日新点数検討会(医科)に400人以上が参加―奈良市で3月27日、橿原市で同29日に開催
- 2008年3月26日歯科・新点数検討会(3月23日)に100人あまりが参加
- 2008年2月25日90人あまりが参加―研究会「後期高齢者医療保険制度の概要と課題」(2月24日開催)
- 2008年2月4日研究会「後期高齢者医療保険制度の概要と課題」を2月24日(日)に開催予定
- 2006年5月25日衆院厚生労働委員・地元衆院議員へ、医療改革関連法案の慎重審議もとめ要請ファクスを送付
- 参院厚生労働委員へ、医療改革関連法案の徹底審議もとめ要請ファクスを送付
- 2006年2月10日中央行動で奈良県関係国会議員へ医療改悪反対の要請――2議員と面談、請願署名を提出
- 2006年2月5日とてもわかりやすかった――歯科研究会「監査、個別指導を考える」を開催
- 2005年11月1日夏井睦氏を招き、学術研究会「新しい創傷治療」を開催
- 2005年9月26日ご協力ください~「制限回数を超える医療行為への混合診療導入」の中止等を求める緊急要請
- 2005年8月1日第96回日常診療懇話会・報告
- 2005年6月27日第95回日常診療懇話会・報告
- 2005年5月22日長寿道を歩いてきました ―第33回奈良ゆっくり歩こう会
- 若草山、奈良春日原始林で撮影会
4月の写真教室 - 奈良公園周辺でモデルとともに撮影会
5月の写真教室 - 2005年5月20日「個人情報保護」「医院経営対策」の連続研究会を開催
- 2005年5月18日第20回保団連医療研究集会
2005年10月8日(土)~10月9日(日) - 演題募集要綱をお知らせします
第20回保団連医療研究集会 - 参加募集要綱をお知らせします
第20回保団連医療研究集会
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