衆院厚生労働委員・地元衆院議員へ、医療改革関連法案の慎重審議もとめ要請ファクスを送付
奈良県保険医協会は本日、政府提出の医療改革関連法案について、慎重審議を求めて下記のような要請書を緊急にファクスで関係議員へあてて送付しました。
医療改革関連法案は、高齢者の患者負担を引き上げるほか、療養病床の削減、医療保険制度の再編と医療費抑制のしくみの都道府県単位への導入など地域医療を破壊しかねないものです。2月に国会へ提出され、予算審議が終わったあとの4月から衆議院厚生労働委員会で本格的な審議が始められました。
問題点を多く含む重大な法案ですが、まだ十分な審議が尽くされたとはいえません。与党は連休明けに地方公聴会を設定し、その直後にも委員会採決の可能性が強くなっています。
この情勢をふまえて、衆議院厚生労働委員45氏全員と、地元の奈良県関係の衆議院議員6氏に、それぞれ急きょファクスで要請を行いました。要請文は下記に掲載しました(厚生労働委員あてのもののみ掲載)。
この記事の末尾に、当会がこのほど要請書を送付した国会議員の一覧を掲載しました。
2006年5月2日
衆議院 厚生労働委員会 各先生奈良県保険医協会
理事長 谷掛 駿介
理事長 谷掛 駿介
医療改革関連法案の慎重審議を求める要請
貴職におかれましては連日、国政の重責を担ってのご活躍に心より敬意を表します。
当会は奈良県の開業医を中心とする保険医(医師・歯科医師)1090人あまりの団体です。全国の保険医協会と共に全国保険医団体連合会(保団連)を構成しております。
下記に転載しました、4月27日付の保団連の要請について、当会としても同様の趣旨にて強くお願い申し上げます。同26日の参考人質疑でも与党推薦の参考人も含めて法案に対する異論が少なからず提起されています。格別のご高配を賜りますようお願い致します。
2006年4月27日
国会議員各位殿全国保険医団体連合会
会長 住江憲勇
会長 住江憲勇
医療関連法案の拙速な採決を止め、
慎重審議を求める要請
慎重審議を求める要請
貴殿におかれましては連日のご活躍に敬意を表します。
医療改革関連法案の審議が、衆議院厚生労働委員会で進められています。これまでの審議の中でも、医療給付費削減の前提となっている医療費推計が過大に見積もられていること、療養病床大幅削減の受け皿の見通しが曖昧であること、後期高齢者支援金の保険料部分の割合が年々増加すること、小児科医・産科医不足の解決策が示されていないこと、など重大な問題点が明らかになっています。
ご承知のように、今回の法案には、患者負担増だけでなく、療養病床の廃止・削減、新高齢者医療制度の新設、政管健保などの再編、都道府県への医療費適正化計画の義務付け、保険外併用療養費や生活療養費の新設など、膨大な内容が盛り込まれています。受診抑制など患者負担増の具体的影響、保険外併用療養費制度創設により混合診療がどう拡大するのか、保険者に義務付ける健診率向上や健康指導などの財政的保障、など未審議の問題は数多くあります。
これまでの審議時間は参考人質疑を含めて21時間余りで、前回健保法案の50時間の半分にも達していません。法案の内容からすれば、前回以上の審議時間が必要です。
格差社会の広がりのもとで、各種世論調査でもセーフティーネットとしての社会保障の充実を求める声が高まっています。第一線医療を担当する医師・歯科医師としては、いのちと老後にも格差を広げる今回の医療関連法案の今国会での成立は見送るべきと考えます。拙速な採決を止め、慎重審議の上、下記事項について法案の抜本的見直しを要請します。
記
一、高齢者の窓口負担増、高額医療・人工透析の負担上限の引き上げ、入院時の食費・居住費自己負担化などの患者負担増をやめること。
一、“介護難民”“医療難民”をつくる療養病床の廃止・縮減をやめること。
一、都道府県に医療費抑制を強制する医療保険制度再編や医療費適正化計画の義務付けをやめること。
一、必要な医療は公的医療保険で保障し、混合診療を拡大しないこと。
以上
衆議院厚生労働委員(2006年4月、敬称略)
役職 | 名前 | 政党 | 選挙区 | FAX |
委員長 | 岸田 文雄 | 自民 | 広島1 | 03-3591-3118 |
理事 | 鴨下 一郎 | 自民 | 東京13 | 03-3591-3227 |
理事 | 大村 秀章 | 自民 | 愛知13 | 03-3508-7709 |
理事 | 北川 知克 | 自民 | 大阪12 | 03-3508-3846 |
理事 | 谷畑 孝 | 自民 | 大阪14 | 03-3508-3726 |
理事 | 寺田 稔 | 自民 | 広島5 | 03-3502-5032 |
理事 | 福島 豊 | 公明 | 大阪6 | 03-3508-3368 |
理事 | 山井 和則 | 民主 | 京都6 | 03-3508-8882 |
理事 | 園田 康博 | 民主 | 比例東海 | 03-3508-3623 |
石崎 岳 | 自民 | 北海道3 | 03-3508-3721 | |
御法川信英 | 自民 | 秋田3 | 03-3508-7345 | |
新井 悦二 | 自民 | 埼玉11 | 03-3508-3637 | |
菅原 一秀 | 自民 | 東京9 | 03-3508-3264 | |
木原 誠二 | 自民 | 東京20 | 03-3508-3986 | |
井上 信治 | 自民 | 東京25 | 03-3508-3328 | |
松本 純 | 自民 | 神奈川1 | 03-3508-3455 | |
林 潤 | 自民 | 神奈川4 | 03-3508-3960 | |
原田 令嗣 | 自民 | 静岡2 | 03-3502-8956 | |
上野賢一郎 | 自民 | 滋賀1 | 03-3508-3114 | |
川条 志嘉 | 自民 | 大阪2 | 03-5512-4788 | |
松浪 健太 | 自民 | 大阪10 | 03-3508-3536 | |
戸井田 徹 | 自民 | 兵庫11 | 03-3508-3325 | |
平口 洋 | 自民 | 広島2 | 03-3508-3150 | |
木村 義雄 | 自民 | 香川2 | 03-3502-5235 | |
西川 京子 | 自民 | 福岡10 | 03-3508-3640 | |
福岡 資麿 | 自民 | 佐賀1 | 03-3508-3258 | |
杉村 太藏 | 自民 | 比例南関東 | 03-3508-3362 | |
高鳥 修一 | 自民 | 比例北信越 | 03-3508-3404 | |
清水鴻一郎 | 自民 | 比例近畿 | 03-3508-3211 | |
加藤 勝信 | 自民 | 比例中国 | 03-3508-3289 | |
冨岡 勉 | 自民 | 比例九州 | 03-3508-3816 | |
上田 勇 | 公明 | 神奈川6 | 03-3508-3734 | |
高木美智代 | 公明 | 比例東京 | 03-3508-3260 | |
三井 辨雄 | 民主 | 北海道2 | 03-3508-3705 | |
菊田真紀子 | 民主 | 新潟4 | 03-3508-3954 | |
古川 元久 | 民主 | 愛知2 | 03-3597-2758 | |
柚木 道義 | 民主 | 岡山4 | 03-3508-3301 | |
仙谷 由人 | 民主 | 徳島1 | 03-3508-3235 | |
郡 和子 | 民主 | 比例東北 | 03-3508-3942 | |
田名部匡代 | 民主 | 比例東北 | 03-3508-3245 | |
岡本 充功 | 民主 | 比例東海 | 03-3508-3622 | |
村井 宗明 | 民主 | 比例北信越 | 03-3508-3627 | |
高橋千鶴子 | 共産 | 比例東北 | 03-3508-3936 | |
阿部 知子 | 社民 | 比例南関東 | 03-3508-3303 | |
糸川 正晃 | 国民 | 比例北信越 | 03-3508-3839 |
地元(奈良県)関係の衆議院議員(敬称略)
名前 | 政党 | 選挙区 | FAX |
馬淵 澄夫 | 民主 | 奈良1 | 03-3506-3572 |
高市 早苗 | 自民 | 奈良2 | 03-3508-7199 |
奥野 信亮 | 自民 | 奈良3 | 03-3502-5002 |
田野瀬 良太郎 | 自民 | 奈良4 | 03-3591-6569 |
鍵田 忠兵衛 | 自民 | 近畿比例 | 03-3508-3383 |
滝 まこと | 日本 | 近畿比例 | 03-3508-3861 |
拙速な採決で医療制度の改悪となることのないよう、このページをご覧の皆様も、趣旨に賛同されましたら、要請をお願いします。
協会のとりくみ
- 2024年12月11日抗原検査キット、スーパーセールのご案内など(M&D保険医ネットワークより)
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- 2022年11月22日第57回定期総会・記念講演のweb参加のお申し込み受付ページは準備中です
- 2022年8月24日コロナ抗原検査キットのご案内(M&D保険医ネットワークより)
- 2021年11月22日第56回定期総会・記念講演(12月19日予定)
- 2021年2月19日お知らせ:〈新型コロナウイルス感染症〉医療従事者のワクチン優先接種の希望登録を、奈良県が受付中
- 2021年2月10日お知らせ:国の令和2年度第3次補正予算による追加措置~令和2年度新型コロナウイルス感染症拡大防止・医療提供体制確保支援補助金
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- 2020年3月10日新型コロナウィルス感染症への対応に伴い、診療報酬改定の実施にあたり柔軟な対応を求める緊急要請を厚労相へ提出
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- 2019年11月5日近畿厚生局と管内保険医協会:個別指導等に関する要望とその回答について懇談(10月24日)
- 2019年10月2日近畿と福井の9保険医協会が近畿厚生局へ個別指導等に関する要望書を提出、同厚生局が文書で回答
- 2019年4月26日4.25保団連国会行動
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- 2017年12月15日診療報酬の大幅引き上げを求め、首相らへ緊急のファクス要請
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- 2016年2月9日近畿厚生局が個別指導等での「おもな指摘事項」を公開
- 2012年11月9日生活保護制度:患者さんや医療者の権利侵害になる「見直し」はしないで――政府へ要請書を送付/奈良県保険医協会
- 医業税制について、関係閣僚と政府税調委員へ要望書を提出/奈良県保険医協会
- 2012年6月8日消費税増税をやめ、医療にゼロ税率を――役員連名の要請書を提出:奈良県保険医協会
- 2011年11月22日社会保険診療報酬に係る事業税の非課税措置などの存続を求めてファクス要請~奈良県保険医協会
- 2011年11月18日国税通則法・修正(=改悪)案の廃案を求めてファクス要請~奈良県保険医協会
- 2011年2月18日保険医に一方的な疑いの目を向ける~協会けんぽ奈良支部が患者調査
- 2009年11月30日副財務相のマイナス改定発言に対抗、医療再生のため診療報酬はプラス改定を:地元民主党国会議員にも改めて要請
- 2009年10月19日レセプトオンライン請求義務化問題:厚労省が「義務化」維持で意見公募~パブリックコメントに意見提出を
- 2009年4月14日ようやく全体像が見えた、目からウロコ~レセオンライン請求義務化問題の研究会に85人/奈良県保険医協会
- 2009年4月10日レセプトオンライン請求義務化撤回【大阪訴訟】原告団へのご参加とご協力をお願いします
- 2008年12月19日レセプトオンライン請求義務化撤回訴訟、原告団募集のお知らせ
- 2008年5月29日「後期高齢者診療料の届出、算定は慎重に」―会員へ呼びかけ/奈良県保険医協会
- 2008年4月10日新点数検討会(医科)に400人以上が参加―奈良市で3月27日、橿原市で同29日に開催
- 2008年3月26日歯科・新点数検討会(3月23日)に100人あまりが参加
- 2008年2月25日90人あまりが参加―研究会「後期高齢者医療保険制度の概要と課題」(2月24日開催)
- 2008年2月4日研究会「後期高齢者医療保険制度の概要と課題」を2月24日(日)に開催予定
- 2006年5月25日衆院厚生労働委員・地元衆院議員へ、医療改革関連法案の慎重審議もとめ要請ファクスを送付
- 参院厚生労働委員へ、医療改革関連法案の徹底審議もとめ要請ファクスを送付
- 2006年2月10日中央行動で奈良県関係国会議員へ医療改悪反対の要請――2議員と面談、請願署名を提出
- 2006年2月5日とてもわかりやすかった――歯科研究会「監査、個別指導を考える」を開催
- 2005年11月1日夏井睦氏を招き、学術研究会「新しい創傷治療」を開催
- 2005年9月26日ご協力ください~「制限回数を超える医療行為への混合診療導入」の中止等を求める緊急要請
- 2005年8月1日第96回日常診療懇話会・報告
- 2005年6月27日第95回日常診療懇話会・報告
- 2005年5月22日若草山、奈良春日原始林で撮影会
4月の写真教室 - 奈良公園周辺でモデルとともに撮影会
5月の写真教室 - 長寿道を歩いてきました ―第33回奈良ゆっくり歩こう会
- 2005年5月20日「個人情報保護」「医院経営対策」の連続研究会を開催
- 2005年5月18日第20回保団連医療研究集会
2005年10月8日(土)~10月9日(日) - 演題募集要綱をお知らせします
第20回保団連医療研究集会 - 参加募集要綱をお知らせします
第20回保団連医療研究集会
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