奈良県保険医協会

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国民皆保険制度を崩壊させる医療「改革」法案の強行採決に抗議する

 5月17日、医療「改革」関連法案が、怒号の中、衆議院厚生労働委員会で与党による賛成多数で強行採決され、翌日衆議院本会議で可決された。日本の医療の将来を左右する法案であるにも関わらず、厚生労働委員会では実質9日間、44時間あまりの審議時間で採決された。これは3年前の健保3割負担の審議時間、56時間に比べても異常なスピードである。
 この法案は高齢者の負担を2割~3割に引き上げる、75歳以上の高齢者から新たに保険料を徴収し高齢者医療制度を創設する、70歳以上の療養病床の食事・居住費の全額自己負担化、療養病床の廃止・削減、都道府県への医療費適正化計画の義務付け、混合診療の拡大など国民皆保険制度を崩壊させる問題のある内容となっている。多数の団体や国民からも法案を問題視する声が寄せられた。しかし、まだ国民の多くはこの内容を知らされていない。
この法案の衆議院通過に強く抗議するとともに、今後当会として参議院での徹底審議、廃案を求めていく次第である。

2006年5月19日
奈良県保険医協会 理事長 谷掛駿介

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