奈良県保険医協会

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参議院議員あて「安全保障関連法案の拙速な採決に反対し、同法案の撤回、廃案を求める」要請―奈良県保険医協会

 奈良県保険医協会は9月4日、安全保障関連法案の審議がおこなわれている参議院での状況をふまえて、「安全保障関連法案の拙速な採決に反対し、同法案の撤回、廃案を求める」要請を、すべての参議院議員へあて、ファクス送付しました。

2015年9月4日
参議院議員各位
奈良県保険医協会
理事長 青山哲也

安全保障関連法案の拙速な採決に反対し
同法案の撤回、廃案を求める

 貴職におかれましては、国政の重責を担って日々ご活躍の段、敬意を表します。当会は、おもに奈良県の保険医(医師・歯科医師)1000人あまりで構成する団体です。

 特別委員会で審議されている平和安全法制整備法案及び国際平和支援法案(安全保障関連法案)は、戦後の安全保障に対する国の考え方を根本的に転換し、「武力行使はしない」「戦闘地域には行かない」「専守防衛」というこれまでの歯止めをことごとく取り払い、憲法九条が禁じる「海外での武力行使」に日本が公然と踏み出すものにほかなりません。

 多くの国民がその内容に不安を募らせ、慎重審議、反対の・ 娶・鯢縮世靴討い泙后8月30日に行われた安保法案の反対集会では、12万人が国会を包囲し、全国で数十万の市民らが廃案を求めました。

 さらに、参議院の審議では、防衛省内部資料が法案提出直後に作成されていたことが明らかになり、自衛隊が米軍指揮下に入ること、後方支援(兵站活動)と戦闘行為の境目がないこと、自衛隊員への安全配慮の法律規定がなく歯止めなくなし崩しに協力が迫られることが鮮明になりました。

 安倍首相や関係閣僚らは「戦争するための法案ではない」と説明しますが、審議を通じて集団的自衛権行使の立法事実がなくなる一方、曖昧な法律の規定で米軍の軍事作戦に組み込まれることが明らかとなって、国民の不安は増すばかりです。

 ところが、報道などによれば、政府与党は国民の圧倒的多数の民意を考慮することなく9月14日の週にも参議院での採決強行を目論んでいると伝えられています。

 私たちは、日本国と日本人を戦争の危機にさらす違憲の安保法案は、撤回・廃案すべきものと考えます。少なくとも、参議院の委員会審議で指摘された問題点について、政府は十分に答える責任があり、9月14日の週の採決強行は断じて認められません。拙速な採決で はなく徹底した審議こそ求められます。

 私たちは、参議院での採決強行に反対し、同法案の撤回、廃案を強く求めます。

以上

見解

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