奈良県保険医協会

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理事会声明「アメリカの新型核実験に抗議する」

 奈良県保険医協会は1月19日に開催した定例理事会で、米国の新型核実験に対する抗議の声明を確認しました。下記の通りです。声明は、オバマ・アメリカ合衆国大統領にあてて、米国大使館へ送付しました。

[声明]
2012年1月19日
奈良県保険医協会
2012年度第2回定例理事会


アメリカの新型核実験に抗議する

 報道によると、米国エネルギー省の国家核安全保障局(NNSA)は、昨年11月16日にニューメキシコ州のサンディア国立研究所で、新型核実験を行ったことを1月5日に発表した。通常の臨界前核実験は地下の核実験場で行うの対し今回の新型核実験は研究室でプルトニウムの反応を調べたとされ、2010年11月から実施され4回目にも及ぶという。「核実験を行わずに兵器の安全性を維持する」ために行ったとNNSAは声明の中で述べているが、今回の実験は核実験であり、核の容認と諸外国に核の脅威を知らしめていることに他ならない。

 2009年4月に、強大な核保有国のオバマ米大統領がプラハ演説で「核兵器のない世界をめざす」ことを高らかに宣言し、それゆえノーベル平和賞を受 賞したのである。世界中が宣言に期待を寄せ、2010年のNPT再検討会議では「核兵器のない世界の平和と安全を達成する」ことで合意し、すべての国にそのための枠組みを作る特別な努力を行うことを義務付けた。それにも拘わらず核実験を繰り返す米国の行為は「核兵器のない世界」に期待を持って、それらの実現に向けて取り組んできた世界中の市民に対する背信だと言わざるを得ない。

 日本は世界で唯一原爆被爆国であり、昨年3月に起こった福島第一原発事故では世界中に放射性廃棄物をまき散らしてしまった。

 奈良県保険医協会は医師・歯科医師の団体であり「命を守る」という立場から核戦争をなくし核兵器を廃絶する運動にとりくみ、原発事故にも目を背けずとりくみを進めている。

 以上から、今回の新型核実験に強く抗議し、米国がいっさいの核実験、核開発を放棄し、国連で包括的核実験禁止条約の批准と核兵器全面禁止条約の実現をめざすことを求めるものである。

見解

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