奈良県保険医協会

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集会アピール(後期高齢者医療制度の廃止をもとめる奈良県集会)

 「年金生活をしている上に、介護保険料に続き、85歳と80歳の夫婦から保険料を天引きされ、どんどん生活が苦しいです。何が福祉国家ですか? 年寄りは早く死ねということですか?」「若い時代に一生懸命に働き老人を大切に敬い、今度自分が老人になったら、保険料が払えなかったら、保険証を取り上げるって? そんな無茶な世の中が罷り通る世の中、残念無念です」「焦土と化した戦後の復興を、血の出るような涙ぐましい努力で、現代の日本を築いて来た足跡を、国はどう考えているのか、もっとあたたかい処遇をぜひ再考してほしい」「もう少し生きていたい気持ちでいますが、生きていてはいけないのですか?」
 ――これらは、後期高齢者医療制度の導入にあたって、奈良県保険医協会が制度の中止・撤回の署名をよびかけたところ、よせられた署名に添えられていた、75歳以上の「後期高齢者」とされた方々の声の、ごく一部です。

 高齢者に、これほどつらい思いを強いる医療制度とはいったい何でしょうか。
 「後期高齢者」とされた人々も、「前期高齢者」とされた人々も、また、若年の人々も、多くの人々が怒りや不安をいだいています。後期高齢者医療制度のもとで、よい医療をしたいと願う医療者も、戸惑い、反発しています。
 「長寿医療制度」と名前を変えても、医療費を抑制するためにつくられた制度の本質はいささかも変わりません。

 そうしたなかで、多くの国民の声を背景に、国会には4野党により後期高齢者医療制度廃止法案が提出され、参議院ではすでに可決しています。
 私たちは、今秋に召集される国会において、衆議院で継続審議となっている廃止法案をすみやかに審議し、早期に成立させることを強く求めます。そして、今後の医療制度の改革にあたっては、国民的な合意を得られるよう努めることを求めます。

 幅広い県民、国民のみなさんとごいっしょに、その実現をかちとるために、よりいっそう世論をひろげましょう。

2008年8月24日

後期高齢者医療制度の廃止をもとめる奈良県集会 参加者一同


※このアピールは、奈良県保険医協会が主催した「後期高齢者医療制度の廃止をもとめる奈良県集会」で採択されたものです。集会の概要はこちらこちらをご参照ください。

見解

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