奈良県保険医協会

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会員各位のご意見を聴かせてください―奈良県保険医協会・第48回定期総会

 奈良県保険医協会は定期総会を11月23日に橿原ロイヤルホテルで開催する。定期総会では今年度の協会活動を報告し、来年度の活動方針を提示する。
 今年度を、まず国民皆保険制度を守るという視点で振り返りたい。
 主な問題点は、①社会保障・税一体改革の具体化と低い診療報酬について、②消費税増税と医療機関の「損税」の問題、③TPP(環太平洋連携協定)への参加交渉問題(国民皆保険制度そのものの解体につながるおそれ、営利企業の医療参入など)がある。
 これらに対して、日常診療懇話会・歯科社保研究会、個別指導の弁護士帯同、休業保障の再開、医院トラブル対応支援の法律相談の開始、提携融資制度の新設―などの会員の日常診療をサポートし、ともに考える場の提供や、実務的な支援につながる活動で対応した。また、折々に理事会や理事長の声明などで態度を表明、会員の声を集めて政府や関係機関、国会議員への要請、署名活動などを通じて世論に訴えてきた。
 次に、国民の健康を守る取り組みという視点で振り返ると、問題点は④東電・福島第一原発事故による放射能汚染とそれに伴う被曝や関連する多様な心身の健康被害、⑤遣伝子組み換え(GM)食品等をめぐる問題などがある。
 これらに、奈良民医連の避難者健診への協力をはじめ、反核平和委員会を中心とした原発問題関連の諸企画などを通じて取り組んだ。原発代替エネルギーを考えるメガソーラー発電施設見学会も実施、親睦を深める機会にもした。モンサント社のドキュメンタリー映画の上映会を通じてTPPと関連してGM食品問題が身近に迫っている問題を知らせた。
 さらに、国民皆保険制度ならびに健康を含む国民の人権そのものを守るという視点で見ると、⑥憲法「改正」問題、⑦特定秘密保護法案をめぐる問題、⑧原発再稼動などがあげられる。
 それぞれに理事会で検討し、会員にも共に考えることをよびかけ、課題に応じて行動を展開してきた。
 他に協会運営の課題では、⑨役員の若返りと次世代継承、事務局体制の問題(定年退職、産休が各一名あり)、⑩女性会員の拡大と活動参加および勤務医会員の拡大―がある。今後の活動を発展させるカギになると理事会では議論している。
 これら①~⑩の問題等に会員各位の意見を聴き、来年度の活動を鋭意進めていきたい。
 定期総会に出席し忌憚のない意見をお寄せ願う。欠席の会員も総会に限らず、意見をいただけると幸いである。
 なお、総会当日は楽しい企画も用意する。昨年は落語を記念文化企画として実施、好評だった。今年はマジックなどを取り入れる予定。会員だけでなく関係者、家族ともども楽しんでいただきたい。多数のご参加をお待ちしている。

【奈良保険医新聞第375号(2013年10月10日発行)より】


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