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主張

2020年7月15日(水)

マイナンバーカードによるオンライン資格確認に反対する

 新型コロナ感染症拡大に対し家計への支援を目的とした特別定額給付金の支給が遅れている。総務省は当初オンライン手続きを推奨していたが、トラブルが頻発し支給遅延の大きな原因となったという。マイナポータルからのデジタル情報と住基ネット上の住民情報とをアナログ的に照合するという信じがたい作業の存在が多くのトラブル、遅延の原因である。結局多くの自治体で郵送による申請だけを受け付けるなどの事例が相次ぎ、更なる支給の遅れに繋がった。マイナンバーカードの普及を是が非でも拡げようとした政府の強引な政策が招いた結果である。

預貯金への紐付けも
 ところが政府、自民党は今マイナンバーカードに預貯金口座情報を紐づけることを画策していると云う。給付金の迅速な支給を目的と言いながら、火事場泥棒的にマイナンバーカードへの個人金融情報の紐づけを目論んでいるのである。衣の下から鎧が見えるとはまさにこのことを言うのであろう。

オンラインの資格確認とは
 昨年5月に成立した健康保険法等改正で医療機関におけるマイナンバーカードによるオンライン資格確認もいよいよ実施に向け動き出した。世帯単位であった被保険者番号に個人単位番号を付加し、保険証やマイナンバーカードを利用しオンライン照合が出来るようにするのである。2021年3月の本格運用を目指している。
 必要な顔認証付きカードリーダーは支払基金が一括調達し、各診療所に一台ずつ無料配布、またそれ以外の費用(ネットワーク環境の整備、レセプトコンピュータや電子カルテシステム等の改修等)についても資金補助を予定している。政府は医療保険事務の円滑化、確実化、あるいは資格過誤によるレセ返戻作業の削減などマイナンバーカードによる保険証確認のメリットを強調するが、我々は従来からマイナンバーカードによる保険証資格確認は医療現場に無用の負担・トラブルをもたらすと共に、カード紛失や情報流失などのリスクが高まることを懸念してきた。また将来的には個人が負担した範囲内に給付を抑える「社会保障個人会計」の導入に繋がる危険性をも訴えてきた。

医療現場への導入は慎重にすべき
 政府は医療現場の多忙さにつながること、情報流失リスクなどのデメリット、また保険証だけで資格確認が可能なことなど患者・国民に丁寧に伝えるべきである。医療機関側もマイナンバーカードによる保険証オンライン確認の導入には慎重な対応が求められるのではないだろうか。

【奈良保険医新聞第454号(2020年7月15日発行)より】


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