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主張

2018年5月15日(火)

子どもの医療費助成、次は県制度の償還払いを現物給付に

 奈良県の福祉医療制度(子ども、心身障害者、ひとり親、重度心身障害老人等)は、自動償還払いで、窓口で一旦医療保険の自己負担全額を支払い、通院1医療機関500円、入院月1000円を差し引いた額が、数ヵ月後に個人の銀行口座に振り込まれる。今回拡充された2016年の8月より、子どもの医療費助成制度がさらに制度が前進し、通院も中卒まで助成が拡大され、小・中学生の通院については、一部負担金は1000円とされた。

子どもの医療費助成前進の経緯
 奈良県保険医協会では20年以上前から乳幼児医療費無料化を求める運動に取り組み、当時0歳のみだったものを、1997年に2歳までに拡大した。そして2000年代にも「子どもの医療費無料化を求める会」を立ち上げ、2005年には入院のみ就学前まで拡大されたが、現物給付ではなく自動償還に改悪された。老人医療は廃止、障がい者、ひとり親(当時は母子家庭)、重度心身障がい老人等についても無料だった医療費に一部負担が導入されてしまった。子どもの医療費については、2007年から通院も就学前までに助成が拡大されたのをきっかけに対象年齢が段階的に引き上げられてきたという経緯がある。

ペナルティについて
 自動償還制度を採用している理由として「現物給付にした場合、国保の国庫負担金が削減されるというペナルティがある」ということを挙げられていたが、就学前までに限り本年度より減額調整が廃止されることになった。奈良県もこれを受けて来年8月より、就学前までの医療費助成については現物給付化する方向で調整中である。

先進自治体に学び、制度を前進させよう
 群馬県では、入院・通院とも中学校卒業まで完全無料、所得制限なしの制度を2009年から実現している。
 同県の状況は虫歯の治療完了児童の割合が増えた、時間外救急の件数も減ったなど、完全無料にしたからと言ってコンビニ受診の割合が増えた訳ではなく、早期発見、早期治療により長い目で見れば医療費削減の効果もあると言える。
 もちろん助成拡充した場合、県の財政負担は増えるが、子どもを未来の宝として子育て支援を充実すれば少子化対策にもつながるであろう。
 今回の未就学児の医療費現物給付化のきざしはは喜ばしいが、引き続き小学生以上についても窓口無料、現物給付化への道を求めていきたい。

【奈良保険医新聞第428号(2018年5月15日発行)より】


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