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主張

2019年10月15日(火)

消費税増税、10月1日から10%に―医療機関にとっても大打撃

 10月1日から消費税率が8%から10%に引き上げられた。外食・酒類を除く食料品には軽減税率が適用されるが、その他物品やサービスには一律10%の税率が課せられる。キャッシュレス決済によるポイント還元、プレミアム商品券など経済対策は講じられているが、消費が冷え込むことは間違いないであろう。医療に関しても診療報酬に補填する形で初・再診料などがわずかに引き上げられたが、損税負担は益々大きくなるものと思われる。

実際の消費税の計算
 消費税は事業者が1年間の売り上げと仕入れ高をもとに税務署に納めている税金である。具体例を示すと、仮に1年間の売上高が1億円だとすると8%をかけ800万円、つぎに仕入高が8000万円だとすると8%をかけ640万円、その800万円から640万円を引いた160万円が納める消費税になる。

消費税の正体
 本来、消費税は、製造、小売り、サービスなどすべての事業者に課税される「直接税」であり「付加価値税」と呼ばれていたが、1954年にフランスはそれを間接税として導入した。当時の「関税及び貿易に関する一般協定(GATT;ガット)は、輸出企業に法人税を減らしたり補助金を出すことを禁じていたので、直接税を安くすることはできないが、間接税なら外国に輸出した時に外国の客から税金をとれないので、国内の仕入れで企業が負担した分を返しても違反しないと考えた。そこで「付加価値税」を強引に間接税にして輸出企業に税金を還付し始めたのである。

消費税を還付される大企業のからくり
 トヨタなどの輸出大企業は消費税を納めず逆に還付金をもらい続けている。この還付金が支払われる理由は、海外での輸出品の売り上げに日本の消費税をかけられないから、と説明されている。【1年間の輸出売上高×0%−1年間の仕入金額×8%】つまり、消費税0%となり仕入や外注費などで負担した消費税8%を返してもらう、という訳である(表1)。

消費税非課税でも還付金がない医療機関
 保険医療機関の診療報酬には消費税は上乗せされていると言っても微々たるもので、診療に用いる医療器具、包括された医療材料や薬剤等の消費税は負担を強いられている。輸出企業が外国から消費税は取れないことと、医療機関が患者さんから消費税分をもらえない点は同じ。にもかかわらず、医療機関に対しては還付金ゼロであまりにも不公平ではないか。本来なら診療報酬にかかる消費税は「ゼロ税率」として還付があるべき。保険医協会、保団連は消費税増税にそもそも反対、医療機関はゼロ税率にすることを求めている。
 保険医の皆さん、共に声を上げましょう。

【奈良保険医新聞第445号(2019年10月15日発行)より】


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